14歳の人生の目的
なぜ生まれてきたのか なぜ生きるのか
14歳の人生の目的

14歳の人生の目的 ~第5章 どのように“生きる”のだろう

人生の目的について話してきました。それは、人生には目的があると仮定するところから始まり、最終的に、それが真実であるかどうか知る方法について示してきました。すでにそれらを試して、真実だと分かった人もいるかもしれませんし、まだの人もいると思います。まだの人はすこし時間がかかるかもしれませんが、ぜひ行ってみてください。人生の目的を理解して人生を送るのと、そうでないのとでは大きな違いがあります。

人生の目的を理解したなら、次はどのように生きるかです。人生の目的が、「神になる備え」ということであるなら、先人が記した神の言葉から学ぶことは理にかなっていると思います。

わたしは、神になるために神の言葉を学ぶ際に、聖書とモルモン書に勝るものはないと思っています。「神は、昨日も、今日も、またとこしえに変わることのない御方」(モルモン書ニーファイ第一書10章18節)なので、この二つの書物から学ぶことは大いに価値があると思います。すべてを紹介することはできませんが、いくつかをこの二つの書物から皆さんに紹介したいと思います。そして最後に、今後も継続して学んでいくのに助けになる二つの無料の講座について紹介して、この話を終わりたいと思います。

5-1 先人の言葉

​最初の言葉はこれです

「「先生、律法の中で、どのいましめがいちばん大切なのですか」。イエスは言われた、「『心をつくし、精神をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。 これがいちばん大切な、第一のいましめである。 第二もこれと同様である、『自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ』。これらの二つのいましめに、律法全体と預言者とが、かかっている」。」(日本聖書協会『口語訳聖書』マタイによる福音書22章36-40節)

イエス・キリストは最も大切な戒めについて質問され、神を愛することと隣人を愛することであると答えられました。隣人を愛することはある程度分かりますが、神を愛するとはどういうことでしょうか。

「もしあなたがたがわたしを愛するならば、わたしのいましめを守るべきである。」(日本聖書協会『口語訳聖書』ヨハネによる福音書14章15節)

愛するなら戒めを守るべきとは少し乱暴なような気もしますが、次のような話を考えてみるとわかりやすいように思います。

「ある新婚の夫婦がいます。夫は妻にいつも愛していると言っています。ある朝、妻は、夫にごみ捨てに行ってくれるように頼みます。しかし夫は、『ゴミステーションのネットに触るのは無理!』と言って断ります。次に妻は、お皿を拭いて片付けてくれるように頼みます。すると夫は、『今ゲームのいいところだから、あとで!』と答えます。」

この話はフィクションですが、妻は愛されていると感じたでしょうか。もし喜んで手伝ってくれたら、妻は夫の愛を感じ、幸福な気持ちになったでしょう。夫もそのような妻を見て幸福になったでしょう。戒めを守ることは、人が幸福になるための神からのお願いと考えることもできるのではないでしょうか。それでは、どんな戒めを守るのでしょうか。

「さて、戒め​は​次​の​とおり​で​ある。地​の​果て​に​至る​すべて​の​者​よ、悔い改めて、わたし​の​もと​に​来て、わたし​の​名​に​よって​​バプテスマ​を​受け​なさい。そう​すれ​ば、あなたがた​は​聖霊​を​受けて​聖められ、終り​の​日​に​わたし​の​前​に​​染み​の​ない​状態​で​立てる​で​あろう。」(モルモン書 第三ニーファイ27章20節)

ここに書かれている「わたし」はイエス・キリストです。イエス・キリストのもとに来て、悔い改め、バプテスマを受けることが戒めであり、それは神を愛することであり、人生の目的を達成し、永遠の幸福へとつながります。バプテスマは人生の目的を達成するうえで欠かすことができない儀式です。これなしに本当の幸福には到達できません。ただ、このブログではこれ以上触れないようにしたいと思います。それは、バプテスマは非常に重要なので、これを教えるために特別に任命されている宣教師がいますので、彼らから学んでいただきたいからです。彼らはあなたを助けてくれるでしょう。また、あなたの周りのモルモン書を知っている友人もあなたを助けてくれるでしょう。

2番目はモーセの十戒からです

モーセの十戒は聖書に記されていますが、大切なのでモルモン書にも記されています。今回はモルモン書から引用したいと思います。

「あなた​の​父​と​母​を​敬い​なさい。」(モルモン書モーサヤ書13章20節)

皆さんの両親が素晴らしい人であるなら、これは難しくないでしょう。しかし、時には尊敬に値しない両親もいます。そのような場合はどうしたらいいでしょうか。私のお勧めは、両親が尊敬に値する人であっても、そうでなくても、両親に名誉をもたらすような行いをすることです。これは両親を敬うということになるでしょう。ぜひそのようにするようにお勧めします。

3番目も同じく十戒からです

「あなたは姦淫してはならない。」(モルモン書モーサヤ書13章22節)

姦淫してはならないという若い人には耳慣れない言葉が出てきましたが、これは、結婚関係以外での性的関係を禁止するものです。また、婚前交渉や同性間での性的関係も禁止しています。現代では、結婚前の性的関係や不倫はかなり普通のことのようになっていますが、これは家庭の幸福を破壊します。友人や彼氏彼女から“古い!おかしい!”と言われるかもしれませんが、守ることをお勧めします。この戒めは幸福の大きな鍵となります。

「あなたがたは神の宮であって、神の御霊が自分のうちに宿っていることを知らないのか。もし人が、神の宮を破壊するなら、神はその人を滅ぼすであろう。なぜなら、神の宮は聖なるものであり、そして、あなたがたはその宮なのだからである。」日本聖書協会『口語訳聖書』コリントへの第一の手紙3章16‐17節) 

人の体は神聖です。大切にしてください。

四番目は知恵を得ることです

「おお、覚おぼえて​おきなさい、わが​子​よ。若い​うち​に​知恵​を​得え​なさい。まことに、神​の​戒め​を​守る​こと​を​若い​うち​に​習慣​と​しなさい。」(モルモン書アルマ書37章35節)

「知恵の初めはこれである。知恵を得よ」(日本聖書協会『口語訳聖書』箴言4章7節)

「また、幼い時から、聖書に親しみ、それが、キリスト・イエスに対する信仰によって救いに至る知恵を、あなたに与えうる書物であることを知っている。」(日本聖書協会『口語訳聖書』テモテへの第二の手紙3章15節)

勉強が好きか好きでないかにかかわらず、人生の目的を達成するための知恵を得ることは重要です。よい書物はそれを与えてくれます。その筆頭は聖書とモルモン書です。聖書やモルモン書は下記のリンクから見ることができます。

https://www.churchofjesuschrist.org/study/scriptures?lang=jpn

5番目は、ほかの人を助けることです

「わたしは、あなたがたもこのように働いて、弱い者を助けなければならないこと、また『受けるよりは与える方が、さいわいである』と言われた主イエスの言葉を記憶しているべきことを、万事について教え示したのである」。」(日本聖書協会『口語訳聖書』使徒行伝20章35節)

「そして見よ、わたしがこれらのことを語るのは、あなたがたに知恵を得させるためである。すなわち、あなたがたが同胞のために務めるのは、とりもなおさず、あなたがたの神のために務めるのであるということを悟らせるためである。」(モルモン書モーサヤ書2章17節)

現代社会は、自分のために生きるように教えているように思えます。時間やお金を自分に投資し、知識とスキルを高め、与えられた才能を自分自身の成功のために使うように勧めています。しかし、聖書とモルモン書は、弱い人をはじめ、ほかの人を助けるように教え、それが幸福につながると教えています。現代社会とは逆のことを教えています。どちらを皆さんは選びますか。

少し極端なたとえですが、次のような人について考えてみてください。

「彼は才能に恵まれています。そして、自分の持つ才能、時間、お金をすべて自分のために使っています。お金を儲け、おいしいものを食べ、世界中を旅行し、ぜいたくな暮らしをしています。しかし、ほかの人のためになることは一切せず、すべて自分のためだけに自分の持てるものを使っています。」

こんな極端なことはできないですが、もしこのようにしたら彼は幸せでしょうか。ぜいたくに好きなことができるという点では幸せかもしれませんが、彼はほかの人から一切必要とされていません。ほかの人のためには、何一つ行っていないからです。ほかの人にとって彼は必要がありません。いてもいなくても何の影響も与えていないからです。ほかの人から必要とされないことは幸福でしょうか。

最後は、弱い私たちを助け、力づけてくれる言葉です

「すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。わたしは柔和で心のへりくだった者であるから、わたしのくびきを負うて、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたの魂に休みが与えられるであろう。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからである。」(日本聖書協会『口語訳聖書』マタイによる福音書11章28-30節)

「あなたがたの会った試練で、世の常でないものはない。神は真実である。あなたがたを耐えられないような試練に会わせることはないばかりか、試練と同時に、それに耐えられるように、のがれる道も備えて下さるのである。」(日本聖書協会『口語訳聖書』コリント人への第一の手紙10章13節)

「もし​人​が​わたし​の​もと​に​来る​なら​ば、わたし​は​彼ら​に​各々​の​弱さ​を​示そう。わたし​は​人​を​謙遜​に​する​ため​に、人​に​弱さ​を​与える。わたし​の​前​に​​へりくだる​すべて​の​者​に​対して、わたし​の​​恵み​は​十分​で​ある。もし​彼ら​が​わたし​の​前​に​へりくだり、わたし​を​信じる​なら​ば、その​とき、わたし​は​彼ら​の​​弱さ​を​強さ​に​変えよう。」(モルモン書エテル書12章27節)

「そこで、アルマと彼の同胞に負わされた重荷は軽くなった。まことに、主は、彼らが容易に重荷に耐えられるように彼らを強くされた。そこで彼らは心楽しく忍耐して、主の御心にすべて従った。」(モルモン書モーサヤ書24章15節)

「だからあなたがたは、わたしの名によって常に父に祈らなければならない。与えられると信じて、わたしの名によって父に求めるものは、正当であれば、見よ、何でもあなたがたに与えられる。あなたがたの妻子が祝福を受けるように、あなたがたの家族の中で、わたしの名によって常に父に祈りなさい。」(モルモン書第三ニーファイ18章19-21節)

この人生は決して楽ではありません。様々な重荷があります。その重荷を軽くする方法は二つです。一つは、誰かが代わりにその重いものを持ってくれることです。もう一つは、わたしたちが強くなることです。聖書やモルモン書が教える教えに従うなら、神が私たちの重荷を負ってくださり、私たちを強くしてくださいます。そして、「重荷は軽くな(り)…心楽しく忍耐」(モルモン書モーサヤ書24章15節)できるようになるのです。

5-2 特別な二つの講座

人生には目的があることがわかりました。そしてそれらは聖書やモルモン書に記されていることもわかりました。

しかし、聖書とモルモン書は合わせると2000ページを超える書物で、さらに1000年以上前に書かれた書物であり、理解するのはかなりの労力を要するものです。ましてや、それらを普段の生活に適用させるのはかなり難しいことです。

セミナリー

私が14歳の皆さんにお勧めしたいのは、次の講座を受講することです。この講座は、セミナリーと呼ばれ、中学3年生から高校3年生までの4年間、1日60分、週4回、年間約10か月にわたって行われる講座です。旧約聖書、新約聖書、モルモン書、教義と聖約(ジョセフ・スミスや現代の預言者が受けた啓示)を1年ずつ学びます。この講座は無料です。中学校3年生から高校3年生の年代であれば、だれでも、いつからでも受講可能です。以下のURLでさらに詳しく知ることができます。

https://www.churchofjesuschrist.org/si/seminary?lang=jpn

インスティテュート

すでに高校を卒業されている皆さんには、もう一つ別の講座があります。この講座はインスティテュートと呼ばれ、18歳(大学生年代)から35歳までの方を対象にしています。この講座は大学の講義と似ており、ひとつのコースは、週1回90分×14回の講座で構成されており、聖書やモルモン書について学びます。さらに、インスティテュートには、聖書やモルモン書のコースだけでなく、個別のテーマ、例えば、「イエス・キリストとその永遠の福音」について学ぶコースや、「永遠の家族」について学ぶコースも用意されています。こちらのコースも無料で、どなたでも申し込むことができます。詳細は以下のURLからご確認ください。

https://www.churchofjesuschrist.org/si/institute?lang=jpn

https://www.churchofjesuschrist.org/si/institute/about/faq?lang=jpn

5-3 まとめ

これまで14歳の皆さんに、人生の目的について話してきました。ここまで読んでくださりありがとうございます。若い皆さんが自分自身の人生を有意義に送るにあたり、少しでも助けになることができればうれしく思います。

私自身もここに記してきたことを実践してきました。モルモン書を読み、考え、祈り、神に尋ねました。セミナリーやインスティテュートで学んできました。そして確かに真実であるということを知ることができました。これは私だけではありません。世界中ですでに何百万人もの人々が試して、同じように答えを受けてきました。皆さんも知ることができます。ぜひ試してみてください。そうすれば、次の真理を理解できるでしょう。

  • 人生には目的が存在する。
  • 神が存在し、神は人の父であり、人は神の子である。
  • 人が今あるのは、父である神のようになり幸福を得るためである。
  • 幸福は、愛する家族が永遠に続くことである。

また、人生の目的を理解するなら、人が抱える様々な疑問に対しても答えを見つけることができるようになります。例えば、以下のような疑問です。

  • 幸福になるためには人生をどのように送ればいいのか。
  • 学校の勉強にはどのような価値があるのか。
  • 幸福な家庭を築くにはどうすればいいのか。
  • 守らなければならない戒めがあるのか。
  • 人は死んだらどうなるのか。
  • 亡くなった先祖が幸福になるためには何ができるのか。
  • 自分自身の弱さにどのように向き合えばいいのか。
  • 世の中にある不公平や理不尽なことについてどのように考え、どう対応すればいいのか。
  • 自分自身に価値はあるのか。自分をもっと好きになるにはどうしたらいいのか。
  • 結婚にはどのような価値があるのか。永遠の愛というものはどのようにして得るのか。

最後にもう一度言いますが、ぜひ実践してみてください。わたしは、モルモン書を読み、深く考え、誠心誠意尋ねるなら、はっきりと真理を知ることができると知っています。14歳の皆さんが、永遠の幸福へ向かって重要な一歩を踏み出し、幸福な人生を送ることができるよう心から願っています。